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コラム

その85 「知識と忘却」

今回は、「知識と忘却」についてお話したいと思います。

FPとして食べていくためには、さまざまな知識が必要なことは今さら言う までもありません。しかし、実務上必要とされる知識のほとんどは、AFP (2級技能士)レベルで学んでいると私は思います。

実際に、私自身も仕事上でCFP試験の難問レベルの知識が必要になったこ とは、一度もありません。逆に必要となったのは、AFP(2級技能士)レ ベルの基本的な知識がほとんどでした。

なぜ、一生懸命勉強した高度な知識が実務上あまり必要とされないのでしょ うか?

それはFPの職務の性質上の問題だと思います。FPの仕事は顧客のライフ プランの水先案内人です。顧客の悩みは多岐に及んでいますから、1人のF Pがすべてを解決することは不可能です(FPの教科書に書いてありますね)。

よって、特定分野に特化したFPの専門分野以外については、顧客の水先案 内ができる程度の基本的知識をしっかり理解しておくことが重要なのではな いでしょうか。

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しかし、現実には逆のパターンに陥っているFPが非常に多いようです。高 度な知識の習得に励んでいるものの、それ以外の基本的知識を忘れてしまっ ている方々です。

実際に、私の知り合いのCFP認定者は、専門外の3級技能士の試験問題が 解けませんでした。これでは本末転倒ですね。高度な知識を学ぶことは学者 のすることであり、FPは得た知識を顧客のために活用するのが仕事ですか ら。

このようなパターンに陥っているFPには、暗記のみで試験を通ってきた方 が多いような気がします。暗記したことは、試験が終われば忘れます。FP で食べていくための必要不可欠な知識を忘れてしまっては、何にもなりませ ん。

暗記一辺倒の学習方法を避け、理解しながら覚えていく。これが試験を受け る前の学習期間に必要不可欠でしょう。しかし、実際問題として限られた時 間の中では難しいかもしれません。また、子供の頃からマークシート方式の 受験勉強を繰り返してきた方にとっては、勉強の仕方が分からないというケー スもあるようです。

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「人間は忘れる動物である」という言葉がありますが、覚えた知識を使わな いでいればいつかは忘れてしまいます。そういう意味ではブラッシュアップ ・セミナーを受講することは大切であるといえます。

しかし、資格を維持するため、更新期限ぎりぎりになってあわてて受講する ようでは、身になりませんから結局同じことになるでしょう。

せっかく得た知識を忘れないためには、どうしたらいいのでしょうか?

この方法はただ1つ、自分の経験に結びつけることにあります。私自身も金 融機関での経験による実務知識、顧客の相談業務において使った知識、講演 で話した内容などは忘れることはありません。

つまり、試験のために暗記した知識は忘却するが、自分の経験と結びついた 知識は記憶に残るということです。そのためには、知識を経験に結びつける 努力をする必要があります。

現在はまったく別の職業に就いているが、将来FPで独立を目指しているの なら、できるだけ早くその知識を経験と結び付けましょう。土日起業でもい いでしょう。共同事務所に参加するのも1つの方法です。いずれにしても、 FP業務を仕事として行い報酬を得ることが、現在持っている知識を活用し、 忘却させない唯一の方法だと思います。

そうでなければ、あなたが苦労して習得した知識は、次第に陳腐化し、忘却 されていってしまうことは間違いありません。

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