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コラム

その128 「下げなくてはならない頭」

今回は、「下げなくてはならない頭」というテーマでお話したいと思います。

独立して仕事をするようになると、さまざまな人間や法人との関係が生まれ てきます。具体的には、ビジネスパートナーや取引先などがあります。これ らの人や企業と常に良好な関係が続けばこれに越したことはありませんが、 なかなかそう上手くはいきません。自分自身がミスを犯して迷惑をかけたり、 また相手先のミスでこちらが迷惑を被ったりすることは、日常茶飯事のよう に起こります。

問題はその時の対応です。相手先から迷惑をかけられ、謝罪してきた場合に は、よっぽどのことがない限り、鷹揚に対応すべきでしょう。怒り心頭とい うケースもあるでしょうが、決して感情に走らないことが大切です。相手方 がミスをして当方に迷惑をかけたということは、相手方は1つ借りをこしら えたことになります。負い目があるわけですから、後日何らかの形でこの借 りを返そうとするのが普通です。

これはある意味、ビジネスチャンスの1つです。私自身にも、このような形 で思ってもみなかった仕事を依頼されるということが何度もありました。恩 着せがましく許すというのではなく、「私も間違えることは当然ありますか ら、お互い様です」といったスタンスで対応するのが上手なやり方です。た だし、このようなことが幾度も重なり、相手方の態度にも反省の色が見られ ない場合には、こちらとしても考える必要はありますが。

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こちらがミスを犯した場合はどうでしょうか。これは以前お話したように、 誠意を持って対応するしかないでしょう。決してやってはいけないのは、 『言い訳をすること』と『他人のせいにすること』の2つです。

自分に責任がある場合は仕方がありませんが、考えなくてはならないのは自 分に本当に責任がない場合です。ビジネスパートナーの大きなミスで損害が 発生したようなケースを想定してみてください。自分には落ち度がないが、 自分が信頼しているビジネスパートナーがミスをしてしまった。この場合、 自分は悪くないという気持ちが心のどこかに必ずあるでしょう。

しかし、このようなケースこそ、これを自分自身の責任として相手先に頭を 下げる必要があります。相手先は自分に仕事を依頼したのだから、誰がミス をしたかにかかわらず、こちらの責任を追及してきます。下げたくない頭で すが、下げなくてはならないのです。ただし、その際、ビジネスパートナー がミスをしたという事実を告げるか告げないかは微妙なところです。

相手先がとことん原因を追及してくれば、事実を告げなければならないでしょ う。けれども、その時に注意しなければならないことは、ビジネスパートナー がミスをしたのだが、その責任は自分にあるというスタンスを崩さないこと です。一歩間違えると、責任を他人になすりつけるような人間だと思われか ねません。そうすれば、相手先は永遠に仕事を回してくれることはなくなり ます。

また、ミスを犯したビジネスパートナーが本当に信頼できる人であるなら、 その責任をすべて自分が負うということも必要になるでしょう。本当のビジ ネスパートナーとは、事業において生死をともにする関係にあります。まさ に一蓮托生という言葉がぴったりです。自分自身の分身に近い人間がミスを 犯したのなら、それは自分自身がミスを犯したのと同じこと。「私が大きな 間違いを犯し、大変なご迷惑をおかけしました」と誠意をもって頭を下げる ことです。

その結果、相手先との関係が切れて仕事ができなくなっても、それはそれで 仕方がありません。FPがご飯を食べていく上で、何よりも大切なのは本当 に信頼できるビジネスパートナーですから。どちらが重要かということです ね。

独立して仕事をするようになると、このように下げたくない頭をさげなけれ ばならないことがしばしばあります。

私は、「下げなくてはならない頭」と「決して下げてはならない頭」がある と考えています。

「決して下げてはならない頭」は、こびへつらいの頭です。

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